「RED GARDEN オフィシャルガイド」より松尾衡監督コメント
『RED GARDEN』という作品を通して、一番表現したいと思っていることは、若い子が持つ稚拙さや図々しい発想・・・・・・しかし一瞬にして壊れてしまいそうな儚さを描きたかった。
まだ高校生のヒロインたちの、「大人」とは違う年相応の考えや行動を丁寧に表現したいと思いました。
それと、アニメやコミックで多くみられる女性軽視を減らしたかった。
やはり、男性向けの作品が多い分、一方的な幻想が多くなってきているように感じます。
友情や恋愛といった問題さえもコンビニエントに済まそうとする考え方はとても危険だからです。
文学の方面で女性作家の活躍が目立つのは、楽で手前勝手な男の発想に呆れているからかもしれません。これでは面白いものが作れないと思いました。
この作品だからという訳ではありませんが、作り手として意識しなくてはいけないと思っています。
さて、物語もクライマックスを迎えますが、エンディングを心待ちにしている皆様に大事なお話があります。
話数が進むにつれてなんとなく感じていただけているかと思いますが、『RED GARDEN』は謎や呪いといった事よりも、ヒロインたちの言動や意思の選択にスポットを当てています。
この作り方は最後まで一貫していてクライマックスを迎えても変わりません。
最終的に彼女たちが導き出す答えに注目してください。
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